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薄桜鬼 (feat.グリーンさん)2

第86話 徒花 (後編)

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*こちらはグリーンさんとのリレー小説 第86話 「徒花」の後編ですww
  第85話はこっちだよ  → 漱石に愛をこめて(後編) 


曇天が雨を呼んだ。
降り出した雨は勢いを増し、夕暮れを迎えていた街並みはあっという間に暗闇に包まれる。
その闇に身を潜めながら、突然の雨に急ぎ足で道を駆ける女の姿を高杉は静かに見つめていた。

家まではまだ距離があるからだろうか。
女は諦めたように走ることをやめると、軒下に身を寄せた。
空を見上げる顔には不安げな色が落ちている。
ほどなく唸るような低い音が響き渡ると、高杉は忌々しげに舌を打った。

どうするかと思案する間もなく、稲妻が闇を切り裂き雷鳴が轟く。
瞬間、意志とは関係なく動き出そうとした体だったが、強靭な精神力と、そして理性がそれを押しとどめた。
ぐっと堪えた視線の先では、女が両手で顔を覆い肩を震わせている。
押し黙っているのは、悲鳴をあげる余裕すらないのかもしれない。

-おまえもか

女を見つめる高杉の眼差しは、せつなげな色を纏っていた。


「行かぬのか?」

背後から聞こえた声にも、高杉が驚くことはない。
気配はとっくに感じていた。
振り向きもせず、高杉は答える。

「行ってどうする」

それが本心かどうかを確かめる必要はない。
風間は音もなく高杉の隣に佇む。
軒下とはいえ雨粒は容赦なく足元を濡らし、その不快感に風間は思いきり顔をしかめた。

「-あの女は俺が知ってる女じゃねえ」
「同じ顔、同じ体だぞ」
「そんなもんは問題じゃねえよ」

なにを今更。
そう言いたげに、高杉は風間を一瞥する。
むろん風間はわかっていて、敢えて言っているのだ。
その意地の悪さに高杉は溜息をついた。

「姿形なんざどうでもいい。俺はあいつの顔に惚れたわけじゃねえからな」
「貴様にとって、あの女は別人か」
「当然だ」

迷うことなく言い切る高杉に、風間は目を細める。

「あそこにいる女は、俺と一緒に時を過ごした女じゃねえ」

姿形が同じでも。
たとえこれまでの人生が同じであっても。
あれは、自分が愛した女ではなく。
そして、あの女が愛したであろう「高杉晋作」は、今ここにいる自分ではない。

同じ人間であって、同じではない。
共に過ごしてきた時間が、想いが今の自分達を作り上げてきた。
姿かたちが同じだからといって、その想いまでが同じだとは限らない。

「・・・見た目が同じなら構わねえって思っているなら、妖ってのは所詮それだけのものだってことだ」

それが風間の言う「綻び」であり、高杉が「憐れむ」と言った理由だった。
そのことにあの妖は気づいているのか、いないのか。


ふと見ると。
女を追ってきたのだろうか。見覚えのある男が、震える女の体を抱きしめていた。
雷鳴に怯える女を宥めるように男は両腕でしっかりと女を支え、そして耳元でなにごとかを囁いている。
女の顔から不安の色が消えてゆく。
安心したように、全てをゆだねるように男の胸に顔をうずめる女の姿から、高杉はそっと視線を逸らせた。


「・・・まあ、あの妖には多少感謝してやってもいいがな」
「ほう?」

それはなぜだ、と風間は訊きはしなかった。
興味がないわけではなかったが、訊いたところで高杉が素直に答えるとは思えなかったし、その気であれば聞かずとも話すだろう。
案の定、高杉は何も言わなかった。

「-さて。そろそろ行くぞ、鬼の頭領」
「どこへ行くのだ?」

多少小降りになったとはいえ、雨はまだ止みそうにない。
この中を行くつもりか、と風間はわかりやすいほど不機嫌な表情を浮かべる。
だが高杉はもたれかかっていた壁から身を離すと、雨の中へと歩き始めた。

「いつまでもこんなところで遊んでる場合じゃねえだろう?」

雨音に混じって届いた高杉の声に、風間はやれやれと肩をすくめる。
それでも黙って高杉の後をゆっくりと追ってゆく風間の顔は、楽しげな笑みを浮かべていた。


同じ頃。
三条大橋のたもとで、突然の雨に思い切り顔を顰めている男がいた。
濡れ鼠になる前に橋の下に駆け込むことができたのは幸運だ。
恐らくは夕立だろうから、そのうちに止むことはわかっていたが、それでもこんなところで無駄な時を過ごすのは気が進まない。

困ったな

そう思いつつふと視線をあげると、橋の欄干の向こうに見知った顔を見つけた。
これは天の助けか。
やはり日頃の行いがものを言うんだな。
これで濡れ鼠ともおさらばだと安堵しつつ、男は橋の上に向かって大声で叫ぶ。

「おーい!」

雨音に混じって聞こえた呼び声に足を止め、川べりを見下ろした千鶴は大きく目を見開いた。


*ほんとはこれ「中編」で、「後編」で「はるこ視点」の話を書くつもりだったんだけど
  ちょっとしつこくなりそうだったので、ここでグリーンさんにバトンタッチだ!(おいw)
  さて!三条大橋で濡れ鼠になってるのはだーれだ(笑)


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~ Comment ~

 

どっひゃーwww
まさかのはるこ不登場!!←何その日本語!
そうかそうか。
了解!

 

アップありがとう!
前半は高杉かっこいいし、しんみりする話だったのに。
後半の鬼畜さといったらww
了解とか言ってみたけどそんなに了解じゃなかった\(^o^)/

雨と雷とあやめ。
思い出と一緒にそれを見つめる高杉。
本当は飛び出して守ってあげたいんだろうな。
でもあれは自分のあやめじゃないって分かってるから耐えるんだね。

このテーマ意外に深くない??
読んでて思ったけど、生きてる世界が違ってもあやめの本質は何も変わらない。
ただ、思い出がないんだよね。辿ってきた道が違うから。
だから、そこから生まれたはずの想い(愛)も無い。
これから育んでいくことも出来るけど。まあ無理か。土方いるもんね。
それでも、果たして別人と言い切れるのか?と考えると…

うーん。

高杉にとっては別人なんだね。
それが今回の話なんだよね。

>見た目が同じなら構わねえ

はるこはそう思ってるわけじゃないだろうけど。

いや待て私!こんなつらつら書いたら次作のネタが減るだけだ!w

最後、高杉が少しホッとしてくれてよかった!
あやめが幸せそうだから、だよね?
(展開の)救済ありがとう、うさぴょん!

で、なんで高杉と風間は連れ立ってるんだw連れション感覚かw
元の世界に帰ったのかねー。
って、自力で帰れんのかよ!(≧∇≦)

三条大橋のシーンはもう泣けた。これの続きとか鬼畜500%w

私そろそろ沖千にしようかと思ってたんだよね。
こっから持ってくの無理かなーw

 

姐御!!

ちゃんと読んでるからね!
今ちょっとバタバタしてて(>_<)
捨てアド作って新規ブログ作る準備しながらspin-off書いてるの。
書き上げる度にUPしてるけど、その内ゴッソリ引っ越すから。
取り敢えずご挨拶にきました!

こんにちはー

ぐりんたん&晴ちゃん 

コメントありがとう!

◇ぐりんたん

>まさかのはるこ不登場!!←何その日本語!

だって。
ホントはこのあと「後編」ではるこ視点をと・・・

>前半は高杉かっこいいし、しんみりする話だったのに。

高杉贔屓は今に始まったことじゃねえし♪
こうなったらとことん突っ走るぜいww

>後半の鬼畜さといったらww

え。
そ、そうかな?

>本当は飛び出して守ってあげたいんだろうな。
>でもあれは自分のあやめじゃないって分かってるから耐えるんだね

ですです!
あやめ=紫苑が雷だめなことは知ってるし、目の前にいるのは「紫苑」で。
でも「紫苑」じゃないってわかってるから、ぐっと堪える高杉。
カッコいいじゃねーかっ!

>このテーマ意外に深くない??

最初は全然そんなつもりはなかったんだけど
なんか話が進むうちに、えらく高尚なテーマになってきたね(汗)

>生きてる世界が違ってもあやめの本質は何も変わらない。
>ただ、思い出がないんだよね。辿ってきた道が違うから。
>だから、そこから生まれたはずの想い(愛)も無い。

まさにそれです!
前に話したかもしれないけど、薄桜鬼の二次小説で「生まれ変わった二人(土方×千鶴)」のお話があって。
でも、土方はノーマルルート、千鶴は土方BADエンドルートからの転生っていう複雑な関係だったんだけど。
その時思ったんだよね
想いって、積み上げていくものなんじゃないのかなあって。
単純に生まれ変わったからって、同じ人間てわけじゃないんじゃないの?ってw

>それでも、果たして別人と言い切れるのか?と考えると…

「別人」ではないかもしれないけど、でも「同じ」でもない、っていうのが私の考え方かなあw
すげーややこしいけどww

>高杉にとっては別人なんだね。

「こっち」には、もう一人の高杉がいるから。
あやめは「こっちの高杉」が愛した女だから、彼(ややこしいなあもう!)にとっては「紫苑」じゃないんだと思うw

>はるこはそう思ってるわけじゃないだろうけど。

この辺をさ、はるこ視点で書く予定だったんだけどねー
私が書くとどーしても「ごめんよ晴ちゃん!」コースになっちゃいそうだったので(笑)
なのでぐりんたんに託した!!

>いや待て私!こんなつらつら書いたら次作のネタが減るだけだ!w

あ。気付いたww

>あやめが幸せそうだから、だよね?
>(展開の)救済ありがとう、うさぴょん!

わかってくれてありがとうっ!!
「紫苑」じゃないけど、それでも高杉にとっては「紫苑」みたいな存在だしさ。
なんだかんだ言っても、「紫苑」がひとりじゃないってことは高杉にとっても嬉しいことで。
だから、「土方×あやめ」を見せてくれたはるこには感謝してるんだよ、この長州男は。(あ。ネタバレしちゃったww)

>なんで高杉と風間は連れ立ってるんだ

だって。
男前ふたりって絵になるじゃん

>元の世界に帰ったのかねー。
>って、自力で帰れんのかよ!(≧∇≦)

元の世界に帰ったってことにしてくれてもいいよ。
また連れてくるから(←どーしても高杉&ちーさまを書きたいらしいww)

>三条大橋のシーンはもう泣けた。これの続きとか鬼畜500%w

えへ♪

>私そろそろ沖千にしようかと思ってたんだよね。
>こっから持ってくの無理かなーw

おっ!気が合うねww
沖千とまでは思ってなかったけど、どーにでもできるんじゃね?と思っての三条大橋だったりするw

◇晴ちゃん

>ちゃんと読んでるからね!

何の宣言(笑)

>捨てアド作って新規ブログ作る準備しながらspin-off書いてるの。
>書き上げる度にUPしてるけど、その内ゴッソリ引っ越すから

きゃー!
それは楽しみだあ!!!
早くしてね(←やっぱり鬼畜)

>取り敢えずご挨拶にきました

ご丁寧に痛み入りますww

NoTitle 

新ブロ立ち上げてきた。
http://mousourokucoco82mebx.blog.fc2.com/
疲れた・・・。
立ち上げ完了したわたしのことを誰か褒めてほしい。

 

深い…深いですよ、うさぎさん!!
そうだよね、姿形が同じでも、「同じ人」ではない…
でも高杉は、自分の先を見据えているから、違う世界でも、、幸せになっている紫苑(あやめ)を見れて、ちょっとはホッとしたというか安心した…のかな。

そして、うん。
高杉と風間ちーさまのツーショット。
かっこよすぎですよー!!

先が気になる!
三条大橋、誰なの?!
そして、沖千なの?!
ね、どーなの、うさぎさん!グリンさん!!

あーやん 

無事に北の大地から帰ってきたんだねー!
おかえり!

あ。コメありがとう(笑)

>姿形が同じでも、「同じ人」ではない…

いろんな考え方があるし、どれが正解かはわからないけど。
いや、正解はないのかもしれないけど。
でも、これまでの道程が「人」をつくるのではないかと思っとりますww

>違う世界でも、、幸せになっている紫苑(あやめ)を見れて、ちょっとはホッとしたというか安心した…のかな。

そーなの!
自分が愛した紫苑ではないけれど、、それでも幸せな姿を見られて。
こっちの自分(ややこしいなあもう!)の選択(紫苑と離れる)は間違ってなかったって確信もできて。
だから「はるこ」には感謝してるのー!!
わかってくれてありがとう!!

>高杉と風間ちーさまのツーショット。
>かっこよすぎですよー!!

当然。
だって作者の(以下略ww)

>三条大橋、誰なの?!
>そして、沖千なの?!
>ね、どーなの、うさぎさん!グリンさん!!

そんなの、わかりませんてばww

 

書いたー\(^o^)/


あーやん、私にも今後どうなるは分かんないw
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