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薄桜鬼 (feat.グリーンさん)2

番外編 お前がいてくれるから俺は

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どうすりゃいいかわからねえ。

そう言った桂の表情は、見たこともないほど青ざめていた。
幕府の連中に追われた時も、長州討伐の戦の只中でさえ、飄々とした態度を崩さなかった奴が。
狼狽えるというのはこういうことなのもしれないと思うほどに。
こんな桂を見るのは初めてかもしれない。
いつもであれば軽口のひとつもたたくところだが、それすら躊躇われる。
高杉は小さく息を吐いた。

「落ち着け。てめえが動揺してどうする。」

旧友の声も桂の耳には届いていない。
さっきから座敷をうろうろと歩き回るばかりだ。

「落ち着けっていうけどな!」

これまた珍しく、桂は語気を荒げた。
隅に控える紫苑は目を瞬かせる。
高杉は小さく舌を打った。

「今日でもう三日だ!」
「いいから、ちょっと座れ。」

落ち着きのない桂に、忍耐強く冷静さを保つ高杉。
こんな二人を見るのもまた初めてかもしれないと、紫苑は思った。

「お医者様には?」

紫苑に八つ当たりをするつもりはないのだろう。桂は歩き回るのをやめ、ようやく座布団に腰を下ろした。
それでも苛々した様子にかわりはない。

「医者はすぐに呼んだ。薬ももらった。」
「じゃあ心配することはねえだろうが。」
「けどもう三日だ!三日も熱が下がらねえってのはどういうわけだ!」

そんなこと、俺に言われても知るか。
と高杉は思ったが、さすがに口にはしなかった。それくらいの分別は高杉にもある。

「医者はなんて言ったんだよ。」
「・・・流行りの感冒だろうってことだ。数日で治るって。」

桂は、忌々しげに眉を寄せた。
医者のいうことなど当てになるかとでも言いたげだ。

「症状は熱だけですか?」
「熱と、たまに咳が出てる。」
「お食事は?」
「食欲はねえんだろう。ほとんど何も食ってねえよ。」

ああもう!と桂は自分の頭をがりがりとかきむしった。
初めて見る桂の姿に、紫苑は目を丸くし、高杉は苦笑する。

まあ確かに。
もしも寝込んだのが紫苑なら、俺も同じかもしれねえな。

高杉は内心でそう思いつつ、むろん表情には出さない。

「・・・とにかく。てめえがおろおろしてちゃ話にもならねえ。」
「んなことはわかってる。」

いや、わかってねえし。
という突っ込みも、今回は胸の中におさめておく。
高杉は、やれやれと肩をすくめると、徐に袂から紙包みを取り出した。

「これをやるよ。」
「・・・なんだ、これ?」

高杉から受け取った紙包みを桂はいぶかしげに見つめた。
白い紙包みは、見たところ薬のようだ。

「以前、坂本からもらった舶来の薬だ。感冒に効くらしい。」
「・・・大丈夫なのか?」

桂の目は思いきり不審な色を帯びている。
別に坂本を信用していないわけではない。
ただ、自分が服用するのであればともかく、大事な女にわけのわからないものは与えられない。
そんな桂の胸中を察したのだろう。紫苑が穏やかに告げた。

「私もいただいて使ったことがあります。すぐに熱も下がりましたから、大丈夫だと思います。」
「-そうか?」

紫苑がそう言うなら間違いないかもしれない。
桂の顔はそういっている。

俺の言うことは信用できねえってのかよ。
いささかむっとしたものの、それでも今回は言わないでおいてやる、と高杉は思った。

「納得したら、それを持って早く帰ってやれ。」

紫苑が淹れた茶をすすりながら、高杉はもう一度ため息をついた。
言われて初めて気づいたように、桂は慌てて立ち上がる。
挨拶もなにもなく急いで部屋を出ていこうとする桂の背に、紫苑が声をかけた。

「食欲がないのでしたら、何か季節の果実を持って行かれるといいかと。」
「わかった。-すまねえな、ふたりとも。礼を言う。」
「んなこたぁどうでもいい。早く行け。」

素っ気ない高杉の言葉に、桂は口元をわずかに上げた。
なんだかんだ言いながら、自分を案じてくれる旧友の気持ちが嬉しかった。

桂が出ていくと、高杉は大きく息をついた。
傍で紫苑が苦笑している。

「・・・ったく。あの冷静沈着な男がよ。」
「それだけ大切な方なんでしょう。」

ふふっと笑う紫苑に高杉はちらりと視線を落とす。

桂の気持ちは、高杉の気持ちだ。
日頃、自分たちが好き勝手なことをしていられるのも、愛する女が傍にいてくれるからだ。

お前が傍にいてくれるからこそ。

「-どうか?」

自分をじっと見つめる高杉の視線に気づいた紫苑は、不思議そうに小首を傾げた。

-桂、てめえも大事な女を見つけたんだな。

黙って湯呑を盆に戻した高杉の貌は、どこか嬉しそうに見えた。


*あーやんさん 早く良くなってねー
  じゃないと、長州志士が使い物にならないから、明治維新が進まないよーww


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~ Comment ~

 

うさぎさん〜♡
桂さん〜♡♡

NoTitle 

アップありがとうー!
うわー!!出た!
動揺する桂

いよう!待ってました\(^o^)/

>いつもであれば軽口のひとつもたたくところだが、それすら躊躇われる。

ちょw
高杉すら軽口を躊躇する桂って!

この話、あーやんさんへのお見舞いなのは最初から分かったんだけど、
「妻の初産で何もできず、分娩室の前でおろおろする旦那」に見えちゃって仕方なかったw

>「けどもう三日だ!三日も熱が下がらねえってのはどういうわけだ!」
>ああもう!と桂は自分の頭をがりがりとかきむしった。

あはっ!!
桂が桂じゃないよーー!
そりゃ紫苑もびっくりさ。

桂が相手の女性をどんだけ想ってるのかよく分かるね♪

>もしも寝込んだのが紫苑なら、俺も同じかもしれねえな。

なんか、なんか!高杉も心なしか普通の青年に見える!!

龍馬の薬をうさんくさそうに見る桂に笑った。
紫苑いなかったら絶対受け取らなかっただろうなw

>日頃、自分たちが好き勝手なことをしていられるのも、愛する女が傍にいてくれるからだ。

うわーーー!!!
こんなセリフが高杉の口から!
まあ正確にいえば心の中のセリフだがw
いいねーこれ☆
こういうときに改めて感じる、相手への感謝。

>じゃないと、長州志士が使い物にならないから、明治維新が進まないよーww

この話で一番ウケたw
明治維新は、日本の未来はあーやんさんにかかってる!!

早く良くなってね、あーやん♪

グリーンさん 

桂動揺編にコメありがとう(笑)

>この話、あーやんさんへのお見舞いなのは最初から分かったんだけど

あ。やっぱり?
実は発作的に書いちまったから、ちょっと不本意な出来なんだけどww

>「妻の初産で何もできず、分娩室の前でおろおろする旦那」に見えちゃって仕方なかったw

あはははは!!
実は最初、そのつもりで書いてたー!!
風邪にしようか、いや、いっそ出産か!?と。
でもそんな展開にしたら、ますますあーやんさんの熱があがる気がしてやめたww

>桂が桂じゃないよーー!
>そりゃ紫苑もびっくりさ。

紫苑どころか、私も驚いたw
でも、こーゆー桂って新鮮でさ。
書いてて楽しかった!

>高杉も心なしか普通の青年に見える!!

なんだかんだ言って、桂も高杉も惚れた女には弱いのさ♪

>龍馬の薬をうさんくさそうに見る桂に笑った。

もうね。あーやんさんのために、維新の偉人達が勢ぞろいさっ
龍馬なら舶来の薬、持ってそうじゃない?

>この話で一番ウケたw
>明治維新は、日本の未来はあーやんさんにかかってる!!

大河ドラマでさえ知らない極秘事項!
だからあーやんさん、早く良くなってねー


ありがとうございました♡ 

やっと、やっとコメント出来る日が来ました…。
ホント、今回の発熱辛かったです>_<
完全に解熱するのに丸4日かかって、やっと下がった!と思ったら持病のめまいで…。
あぁ、しんどかった。

改めて感想です♡
取り乱す桂さん、すごく嬉しかったですー!
何を隠そう、私も最初、妻出産?!と思ったんですよ 笑
でもうさぎさん、正解〜!
ますますお熱上がっちゃうところでした 笑

いつもと逆のように(?)根気強くて分別深い高杉も面白かったし。
高杉のことより紫苑のことを信用してるあたりも、楽しかった 笑

明治維新進むように、体調気を付けていきますっ!
あと10日だ☆

あーやんさん 

コメントありがとう!
そして復活おめでとうっ!!

発熱&めまい、しんどかったやろうねえ・・
もう大丈夫なん?
ムリせずしっかり直して、月末に備えてね!

>取り乱す桂さん、すごく嬉しかったですー!

取り乱す桂ww
確かにいっつも冷静で飄々としてる人だからねえ。
でも桂もやぱり人の子!
愛する女の一大事には動揺するのさっ

>何を隠そう、私も最初、妻出産?!と思ったんですよ 笑

やっぱり?(笑)
そのつもりで書き始めてたから、匂いがしたのねっ

>根気強くて分別深い高杉も面白かったし。
>高杉のことより紫苑のことを信用してるあたりも、楽しかった 笑

きっとね。
桂も高杉も、たとえば戦とか政局とか陰謀とか。
そういうことなら、なにがあっても絶対冷静だと思うの。
自分達でなんとかできることなら。
けど、病気だけは自分達の手でなんとかできるもんじゃないから、絶対焦ると思うのー

そんな愛すべき男どものお話ww

>明治維新進むように、体調気を付けていきますっ!
>あと10日だ☆

だね!
10日後には、明治維新よりすごいことが待ってるもんねっ(笑)
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